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礼拝メッセージ

「天使とマリア」
ルカによる福音書1章26〜38節

最近は私が子供だった頃にくらべて冬が暖かくなっているようです。これも地球温暖化によるものかもしれませんが、寒がりの私は喜んでいます。もちろん、地球温暖化による様々な弊害がある、ということも知っていますが、聖書には「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。」1テサ5:16〜18と書いてありますので、過ごしやすい冬を喜び、神に感謝し、祈っています。

さて、私たちは大人になるにしたがって様々な知識や情報を得てきましたが、その反面 単純に喜ぶことや、感謝すること、祈る心を失いつつあるのではないかと思います。

ところで、間もなくクリスマスがやってきます。この最も夜が長くなり、寒さ深まる時に、明るいイルミネーションが灯り、赤や金色の飾りつけがなされる心暖まるクリスマスがあることは、神様の人に対する憐れみではないか、と(北半球に住む私は)感じます。 また、この寒々しい季節に樹々の葉っぱが、暖かい色に紅葉することも、これから冬を迎えようとする人に対する神からのいたわりのメッセージであるという風にも思えます。

☆ 老祭司ザカリヤに天使が現れた

今から約二千年前、イスラエルにザカリヤという老祭司がおりました。妻のエリサベトと共に敬虔に暮らしておりましたが、この夫婦には長年のあいだ願っていましたが、子供が与えられませんでした。
ところが、ある日不思議なことが起きました。その当時のイスラエルでは、朝夕エルサレム神殿のなかでも最も聖なる場所である聖所で香を焚く務めは、祭司がくじを引いて決めました。その奉仕は一生に一度しかできない光栄ある務めでしたが、ザカリヤは老年になって初めてくじを引き当て、聖所に入ったのですが、 そのとき何と天使に遭遇したのです。

天使はザカリヤに、長年願っていた子供が与えられること、そしてその子は多くの民を神に立ち返らせる偉大な人になることを告げましたが、ザカリヤはあまりの出来事に恐れ、天使の言葉を信じることができなかったがゆえに、子が生まれるまで口が利けなくされました。

☆ 次に処女マリアに天使が現れた

イスラエルのナザレという小さな村にマリアという少女が住んでいました。そしてマリア には同じ村の大工のヨセフと婚約中でした。そのマリアにも天使が現れ言いました。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」マリアはこの言葉は何のことか、と戸惑い、考え込みました。さて、マリアが出会った天使はどのような姿だったのでしょうか? 実は聖書には、天使の決まった姿は記されていません。それは風や火や疫病、はたまた人の姿を取る時もあれば、夢の中に現れることもあります。天使は救いを受け継ぐことになっている人々に仕えるために神から遣わされる変幻自在な霊であり、メッセンジャーなのです。

☆ 人知を超えた出来事をも信仰で受け入れたマリア

まだ処女であるにもかかわらず、男の子が、それも人々が待ち望んでいた救世主が自分から生まれるという途方もないことを聞かされ、初めは戸惑ったマリアも、「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。・・・神にできないことは何一つない。」という天使からのメッセージを受け入れました。いや、マリアに聖霊が降ったからこそ人知を超える神の力と途方もないご計画を、そして「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」という、人としての最大の祝福をも受け入れられ、信じられたのです。聖霊は求めれば与えられると主イエスは教えました。信じて祈り求めませんか?