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礼拝メッセージ

「まことの勝利」
ヨハネの手紙第一5章1〜5節

1. 神の手から離れた不義に満ちた世

先日女子テニスプレイヤー大坂なおみ選手が、全米オープンで優勝したが、彼女はテニス コート上で人種別に対するする抗議をした。 特に最近アメリカで、白人の警察官により無実の黒人が残虐に殺害または、重傷を負わされ る事件が続いており、BLM(ブラック・ライブス・マター《黒人の命は大切》)という人種 差別反対の抗議運動が全米のみならず世界各地で吹き荒れている。

彼女自身ハイチ系アメリカ人の父を持ち、「私はアスリートである前に、1 人の黒人女性 です。」と BLM 運動に賛同を表したのである。

2. 悪の世に勝利する信仰

悪法アパルトヘイト(人種差別政策)の施かれていた南アフリカ共和国に生まれた黒人で あるネルソン・マンデラ氏は、1993 年、がノーベル平和賞を受賞した。 彼は、洗礼を受けたクリスチャンであるが、アパルトヘイトに対する反対運動に身を投じ、 1964 年逮捕され、終身刑の判決を受けてしまった。 しかし、神がマンデラ氏の信仰を通して働いた。27 年後の 1990 年、奇跡的に釈放され、1991 年にはアパルトヘイトを撤廃に導き、1994 年南アフリカ共和国の大統領に就任した。

ヨハネの手紙が書かれた AD 90 年代、ローマ帝国内において、キリスト教徒に対する弾圧 が苛烈を極めていた。 時の皇帝ドミティアヌスが、皇帝礼拝を国民に強要したが、神のみを礼拝したキリスト教徒 はそれを拒否して大勢が、殺され、投獄されたのだ。 ヨハネ自身も、パトモス島という孤島に島流しにされ幽閉された。しかし、聖霊に導かれて ヨハネは記す。 「だれが世に打ち勝つか。イエスが神の子であると信じる者ではありませんか。」1ヨハネ 5:5

「世」とは特に神を否定する人間社会の事である。キリスト教徒は「世」に迫害された。 しかし迫害の中にあってもキリスト教は広がり続けた。そして時が満ち、奇跡が起きた。 AD 313 年、ローマ皇帝コンスタンティヌス帝は戦場に赴いた時、夕暮れの空に大きな十字 架の幻を見た、そして『これによって勝利せよ」との神の声を聞いた。 ついにコンスタンティヌス帝はキリストを信じ、キリスト教を認める勅令を発布したのだ。 その後、ローマはおろか、世界中にキリスト教徒は増え広がった。

3. 最後に「愛」は勝つ!

私は以前、中央線最終駅、大月の飯場(建築労働者の寮)に入ったことがある。しかし、 仕事の後の酒盛りにも加わらず、聖書を携え読んでいた私は皆から軽蔑されていた。 そんなある日、一人の酒乱の男が、普段私を軽蔑していたボス格の男にからみ出したのだ。 一人素面だった私は御言葉と聖霊に促されるように仲裁に入り、その場は事なきを得た。 するとその後、手のひらを返したように、飯場で信頼と好意を寄せられたのだ。 キリストを信じ、キリストと共にある時、キリストが世に打ち勝つ勝利を与えてくれる。 さらに聖書はこう記している。 神を愛し、互いに愛し合う者に神が与える最大の勝利とは、死に対する勝利、すなわち永遠の 命である、と。最後に愛は勝つのだ。