とうとう神の定められた時が来て40日40夜、雨が降り続き地上は洪水によって押し流され、ノアと共に箱舟に乗ったノアの家族と、生き物以外はすべて滅ぼされてしまいました。地上は一掃されてしまったのです。そして、その後雨はやみ、地上から徐々に水は引いてゆき、窓から放した鳩が戻ってこないことで乾いた地があらわれたことを悟ったノアたちは、箱舟から出て、新しくされた世界に降り立ちました。そこでノアが最初にしたことは主のために祭壇を築くこと、つまり、主に礼拝を捧げた、ということです。
皆さんならどうするでしょうか。その地に降り立ったら何を考え、何をするでしょうか。先の心配をしだしたらきりがないし、生活のためにするべきことを数えだしたらいくらでも出てくるでしょう。しかしノアは、まず、第一に神に心を向け、神に礼拝を捧げたのです。
☆ 人生の優先順位第一を神とせよ。まず神を礼拝せよ。
イエス様はこのように教えられました。
「『何を食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い悩むな。・・・あなたがたの天の父は、これらのものがみなあなたがたに必要なことをご存じである。何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすればこれらのものはみな加えて与えられる。」
マタイ6:31〜33イエス様はわたしたちが自らの人生において主を第一とし、主と共に生きることを、主の御心にかなう生き方を第一に求めてゆくなら、わたしたちに必要なすべてのものが与えられ、思い煩いからも解放された平安な人生を歩むことができると教えられたのです。またさらに「人はたとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。」同16:26と言われましたが、わたしたちの人生において最優先すべきことは、常に神と共に歩むことを選び、やがて必ず来る滅びから免れ、永遠の命を得ることです。
☆ 信仰者の群れ、教会と主は契約を立てられた
10節「わたしは、あなたたちと、そして後に続く子孫と、契約を立てる。あなたたちと共にいるすべての生き物、・・・と契約を立てる」主はノアのみならず、ノアと共にいたすべての人、生き物と平和と赦しの契約を立てました。ノアは神を信じ、神と共に歩んだ信仰者でした。そのノアの言葉を信じ、ノアと共に箱舟に乗り込んだ者たちも、神と共に歩んだ者、信仰者と言えます。その信仰者の群れと神は、永遠の保護を約束されました。それは現在の教会にあたります。また、ノアの語る神の言葉を信じて箱舟に乗り込んだ8人は、現在でいえばイエスを信じて洗礼を受けた人にあたります。
☆ 神との契約のしるしは虹
ハワイには「No rain No rainbow」(ノーレイン、ノーレインボウ)ということわざがあるそうです。つまり雨が降らなければ、虹も出ない、ということで苦しみや悲しみや困難のあとに大きな喜びが与えられる、ということです。昨夜には激しい雷雨があり、今日も雨でしたが、夕方には上がり澄み渡った青空には大きな美しい虹がかかっていました。人生の途上には、どしゃ降りの雨や、雷が恐ろしく鳴り響くときもあります。しかし、神と契約を結び、神と共に歩む人は必ずその後に虹が現れるのです。一転した喜びが与えられるのです。雨や曇りのままで終わることはありません。そして、死という最大の大嵐、洪水を越えて、神の備えた新しい天と新しい地に立ち、新しい虹を見ることでしょう。そこで、永遠の命をいただき、栄光に輝く復活の主と会うことになるのです。