笑うことが心身の健康に非常に良いことが医学でも実証されつつあります。
たとえば免疫力を上げ、自律神経を整え、血行を促進し、脳の働きも活性化するそうです。
また、笑うことは人間特有の感情だそうですが、笑いにも様々な種類があります。
アブラハムが99才、サラが89才のとき、神の使いから「来年の今ごろあなたたちに男の子が生まれる。その子をイサク(笑う)と名付けなさい」と言われたとき、「私たちはこんなに年を取っているのに、子供が生まれるだろうか。」とアブラハムもサラも、ひそかに笑いました。この笑いはいわゆる冷笑です。「まさか、そんなこと起きるわけがないじゃないか。」と、神の言葉をあざ笑ったのです。それは、神の言葉が現実の自分たちの状況とかけ離れているあまり、荒唐無稽な冗談としか思えないことから生じる笑いです。
しかし、神が与える笑いはそのような皮肉めいた笑いではなく、喜びから沸きいずる天真爛漫な、まことの笑い(イサク)なのです。
☆ 神は約束を必ず守る真実なお方
アブラハム夫婦が最も欲しかったのは、自分たちの子供でした。
神はこの夫婦に子供を与える約束をしましたが、長年待ち望んでいたにもかかわらず子供はできず、いつしか子供を産める時期はとうに過ぎ、二人とも老人になってしまったのです。
私たちは期待が裏切られると、がっかりします。心にダメージを受けてしまうのです。
もちろん彼らは神によって選ばれた信仰深い夫婦でしたから、神の約束を疑うようなことはなかったでしょうが、何年も何年も期待が落胆に終わるたびに、神の約束に期待することをやめてしまったのかも知れません。
そんなころに、子供が生まれるなどと言われたものだから、つい笑ってしまったのでしょう。
しかし、わたしたちが誠実でなくても、キリストは常に真実であられます。
たとえわたしたちが、神の約束を忘れるようなことがあっても、神は必ず約束を守られます。
☆ 主は全能なるお方
主はアブラハムに現れて言われました。
「わたしは全能の神である。あなたはわたしに従って歩み、全き者となりなさい。」
聖書が私たちに示している神の特質の大きなものの一つは、「全能」ということです。
無から天地万物を造られ、死者を蘇らせることのできるお方が、聖書の示す神です。
神にできないことは何一つありません。とマリアは天使に教えられました。
枯れ木同然であったアブラハム夫婦に子供を授けた全能なる神は、人となって私たちの救いのために十字架に掛かって死なれ、墓からよみがえられたのです。
☆ 神のなさる業にはすべて定められた時がある
神は100%約束を守られる真実な方であり、できないことは何一つない全能なるお方です。しかし、その約束の成就の時は私たちの都合ではなく、全知なる神の定めた時なのです。
「神の御心を行って約束されたものを受けるためには、忍耐が必要なのです。」へブル10:36
神はアブラハムに「あなたはわたしに従って歩み、全き者となりなさい。」と言われました。
全き者とはキリストです。主の御言葉に従うとき私たちはキリストの似姿に変えられます。
しかしキリストの愛には忍耐が不可欠なのですから、神は私たちに必ず忍耐の時を与えるのです。それは試練の時です、しかし、そのすべての忍耐から解放される時も必ず来ます。
神は御自分に従う者に、定めの時にイサクを抱かせ、真の笑いを与えるのです。